六曜の成り立ちと日本での考え方

六曜（ろくよう）とは、暦の中に記される「大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅」の六つの吉凶を示す考え方のことです。もともとは中国で生まれた暦注の一つで、日時の吉凶や物事の良し悪しを占う目安として用いられてきました。

この六曜が日本に伝わったのは江戸時代末期から明治時代にかけてと言われています。当初は現在ほど一般的ではありませんでしたが、明治時代に太陰陽暦（旧暦）が使われていたころ、人々の生活に徐々に浸透していきました。そのあと、新暦（グレゴリオ暦）が採用された後も、冠婚葬祭の目安として六曜だけが残り、現在のカレンダーにも記載されるようになったのです。

六曜は「迷信」？それとも「文化」？

六曜について調べると、「迷信だから気にしなくていい」「昔からの習慣だから大切にしたい」など、様々な意見を目にします。結論から言えば、六曜は科学的根拠に基づくものではなく、日本の生活文化として受け継がれてきた習慣です。

六曜には天文学的・統計的な裏付けがあるわけではなく、吉凶が実際の出来事に影響を与えるという証明もありません。そのため、学術的な観点では「迷信」と分類されることが多いのも事実です。しかし一方で、六曜は長い年月をかけて日本人の暮らしに根付き、特に冠婚葬祭の場面では今も多くの人に意識されています。

六曜の種類と意味

大安｜一日中縁起がいい日

六曜の中で最も縁起がいいとされる日。「大いに安し」という意味を持ち、一日を通して吉とされます。結婚式や入籍、引っ越しなど、あらゆるお祝い事に向いており、人気が高いため予約が集中しやすいのも特徴です。

友引｜お祝い事に向く理由と注意点

「友を引く」という字面から、お祝い事にはいいひとされています。結婚式や入籍に選ばれることも多い一方で、葬儀では「故人が友を連れて行く」と連想されるため避けられる傾向があります。なお、正午前後は「凶」とされる点には注意が必要です。

先勝・先負｜午前・午後の考え方

「先んずれば勝つ」という意味を持ち、午前中は吉、午後は凶とされています。午前中に入籍や手続きを済ませたい人に向いている日です。スケジュールが明確な場合に選びやすい六曜と言えるでしょう。
先勝とは反対に、午前中は凶、午後は吉とされる日です。「急がず、控えめに過ごすのがいい日」とされており、午後からの挙式や落ち着いた予定に向いています。

赤口｜避けたい時間帯とは

六曜の中で凶日とされる日で、特に祝い事には不向きと考えられています。ただし、正午前後のみは吉とされるため、どうしてもこの日を選ぶ場合は時間帯を意識するのがポイントです。

仏滅｜本当にNGなの？

「仏も滅する」という字面から、縁起が悪い日とされてきました。そのため、結婚式や入籍を避ける人も多い六曜です。一方で、会場費用が抑えられたり予約が取りやすかったりと、実用面からあえて仏滅を選ぶカップルも近年は増えています。

大安が多い月・少ない月

2026年の六曜を見ていくと、大安の数は月ごとにばらつきがあるのが特徴です。毎月ほぼ同じ回数あるわけではなく、月によっては大安が多く含まれる月もあれば、逆に数が限られる月もあります。

結婚式におすすめの六曜

・安心感重視⇒大安

・意味合い＋現実的⇒友引

・柔軟さ重視⇒先勝・先負

・自分達らしさ重視⇒仏滅

一番大切なのは、「六曜に正解・不正解はない」ということ。

二人と家族が納得できる日を選ぶのが、一番の”吉日”だよ。

入籍におすすめの日

記念日語呂の良い日

六曜に加えて、

・付き合い始めた日

・プロポーズの日

・「11（いい夫婦）」などの語呂合わせ

といった意味のある日付を入籍部に選ぶのもおすすめです。六曜に多少こだわりがなくても、ふたりだけの特別な意味を持たせることができます。

引っ越しに良い日・避けたい日

引っ越しでは、六曜以上に

・天候

・業者の空き状況

・仕事や生活スケジュール

といった現実的な条件も重要です。六曜はあくまで目安とし、無理のない日程を選ぶことが、新生活を気持ちよくスタートさせるコツと言えるでしょう。

六曜だけじゃない！日取りを決める時のポイント

家族・親世代への配慮

結婚や入籍、引っ越しといった節目では、本人たちだけでなく家族の意見も重要になります。六曜を気にする親世代も多いため、事前に考え方を共有しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。

まとめ｜2026年の六曜を上手に生かすために